「放射能怖い」応援イベント相次ぐ中止の“矛盾”

震災初期の原発関連の情報公開が後手後手に回ったことが、公式報道の信用を失墜させた原因かな。
花火大会も、京都の事例考慮すれば、中止により全国から批判が集まることは、容易に想定できたはずですけどね。。。

yahooニュースより
拡散したのは心ない「風評」 「放射能怖い」応援イベント相次ぐ中止の“矛盾”
産経新聞 9月24日(土)7時55分配信

 花火大会や送り火、ショップ出店…。東日本大震災の被災地を応援しようと企画されたイベントが「放射能が拡散する」と懸念する住民の声を受け、中止されるケースが相次いでいる。住民の不安に応えることが、被災地への心ない仕打ちにつながる場面も出ているだけに、首長らも頭を痛める。放射線に対する正しい理解に基づく冷静な対応が求められている。

 ▼何が正しいのか…

 「正直何が正しかったのかいまだに分からない」。福島県産の花火の打ち上げを中止した愛知県日進市の萩野幸三市長が22日、花火店などへの謝罪後、報道陣に向けて吐露した言葉だ。

 問題は18日夜、同市で行われた「にっしん夢まつり・夢花火」で起きた。復興を支援しようと、被災3県の花火を含め計2千発の打ち上げを予定していたが、市民から「汚染された花火を持ち込むのか」などとクレームが相次いだ。

 市や商工会でつくる実行委員会は福島の花火を打ち上げないことを決め、福島県川俣町の煙火店が作った80発を、愛知県内で製造された別の花火に差し替えた。

 市民からのクレームが約20件だったのに対し、中止後に全国から寄せられた苦情は約3500件。「市民が不安を感じる状況で打ち上げは難しい」としていた萩野市長も、「新たな風評被害への心労を招いた」と謝罪に追い込まれた。

 8月に京都市で行われた「五山送り火」でも同種の問題が起きた。震災の津波でなぎ倒された岩手県陸前高田市の国の名勝「高田松原」の松で作ったまきを燃やす計画が「放射能汚染が心配」などとする市民の声を受け二転三転したあげく中止となった。

 門川大作市長は、松の表皮部分から1キロ当たり1130ベクレルの放射性セシウムが検出されたとし「科学的見地に基づいた結果。風評被害の助長にあたらない」と説明したが、大津留(おおつる)晶長崎大学病院准教授によると、「吸い込んでも健康に影響がないレベル」だった。

 また、福岡市では、風評被害に苦しむ福島県の生産者を支援するため、商業施設内に今月17日にオープン予定だった同県産品の販売所が、「汚染された農産物を持ち込むな」「トラックが放射性物質を拡散する」「不買運動を起こす」などという抗議メールを受け、出店断念に追い込まれている。

 ▼説明を尽くす必要

 実施か、中止か。首長らはどう判断すべきだったのか。

 埼玉大の松本正生教授(政治学)は「原発事故を受け、いまは世の中に冷静な判断をする余裕がなくなっており、行政は声が大きい一部の意見に流されがちだ」と中止が相次いだ要因を分析。「どちらが正しい選択だったか一概には言えないが、政治家はいったん決断した以上、どんな根拠をもって決断したのか、その過程の説明を尽くすべきだ」と説く。

 さらに松本氏は「いまは原発事故でプロ(専門家)の権威が失墜し、素人(一般市民)の直感や不安が勝っている状況だ」と説明。「専門家や政治家がいくら安全と情報発信しても、言葉が信用されなければ住民の不安はぬぐえない。政治家は『安全』と『安心』が違うということを理解し、住民の不安払拭につながるよう、粘り強く説明を続ける必要がある」と述べた。

 また、九州大の工藤和彦特任教授(原子力工学)は「花火のケースでは放射性物質が紛れ込むことは考えづらく、住民の不安には本来は理由がない」としたうえで、「今回の事故で、原子力に関わる専門家の信用が失墜してしまったことは反省している。根拠のない被害が広がらないよう、住民にも冷静な対応をお願いしたい」と語った。

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東京避難中の福島のパン職人「福島の人作ったパン怖い」に涙
最終更新:9月24日(土)9時33分

ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110924-00000108-san-soci

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『東京避難中の福島のパン職人「福島の人作ったパン怖い」に涙』
配信元:NEWSポスト
2011/08/02 11:32更新
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記事本文 東京・西荻窪にある人気パン店「リスドォル・ミツ」では、4月18日以来、福島県出身のパン職人が働いている。福島第一原発から16kmの地点にある、福島・楢葉町でパン店「アルジャーノン」を営んでいた八橋真樹さん(39)だ。

 八橋さんは、原発事故のため3月12日に緊急避難を余儀なくされた。当初は「すぐに戻れる」と思っていたが、結局、一度も戻ることができないまま避難所や親戚宅などを転々としていた。

 4月初旬、そんな八橋さんの元に1本の電話がかかった。「うちで働いてみないか」。

 その電話の主が、「リスドォル・ミツ」のオーナー・廣瀬満雄さん(60)だった。八橋さんは8年ほど前、廣瀬さんが講師を務めたパン作りの講習会に参加したことがあり、廣瀬さんも八橋さんのことが気がかりだったという。

 こうして「リスドォル・ミツ」では、八橋さんを含めてふたりの被災者が働くようになった。八橋さんは当時の心境をこう振り返る。

「1か月ぶりにパンの生地に触れたときは本当に嬉しかったです。福島に戻りたい気持ちは強いけど、現実と思いはつながりません。いまは、働けることに喜びを感じています」

 しかし、多くのお客さんが励ましてくれる一方で、心ない言葉をぶつけられることもあった。たまたま来店したある客が八橋さんのことを知り、

「このパンは福島の人が作ったの? 怖いからまたにしとくわ」

 といって何も買わずに帰ってしまったのだ。八橋さんはこの話を聞いたとき、目に涙をため声を詰まらせた。

「悔しいです。ただそれだけでした。ぼくたちは本当に普通に、普通に生活していただけなんです。それなのに…」

 廣瀬さんがいう。

「1000人にひとり、1万人にひとりかもしれませんが、こういった人がいることに大きな憤りを感じます。私は後から報告を受けたんですが、もしその場にいたら蹴飛ばしてましたよ」

 もちろん、被災者の人が被曝していたとしても、それがパンに移ることなどありえないことだ。廣瀬さんはこの一件をあえてフェイスブックに書き込んだ。そして、その反応を八橋さんに見せた。

「“頑張れって応援してくれている人も数多くいるんだ。だから放射能なんかに負けるんじゃない。風評被害や差別に負けるということ自体が、もう放射能に負けていることになるんだ”そういって彼を励ましました。彼は号泣していました」(廣瀬さん)

※女性セブン2011年8月11日号

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/521073/

でもって、この記事が書かれた直後に廃業したようです。
~下記サイトより転載~
このリスドォル・ミツのサイトを運営しておりました株式会社ミツ(本店所在地・杉並区西荻南3丁目8番7号、代表取締役・廣瀬三男(通称 廣瀬満雄))は、
2011年8月13日をもって廃業し、同年9月8日、東京地方裁判所より破産手続開始決定が出され破産いたしました。
その結果、このサイトは閉鎖されることになり、リスドォル・ミツのオンラインショップやwebパン教室等も閉業いたしました。

現在、破産手続が継続中であり、同社の資産は、東京地方裁判所から破産管財人に選任された弁護士井上玲子が管理しています。
また、株式会社ミツが、上記本店所在地で経営しておりましたパン製造販売店(これまでの名称「リスドォル・ミツ」)の経営は、
2011年9月12日から別の経営者の経営に変わっています。

なお、上記のとおりですので、株式会社ミツや同社の代表取締役だった廣瀬三男氏は、
会社の破産後、上記店舗の経営や業務には一切関係しておりません。

2011年9月16日
破産者 株式会社ミツ
破産管財人 弁護士井上玲子
http://lysdor-mitsu.com/

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