栃木県内3高校 今秋創立100周年

asahi.comより
『県内3高校 今秋創立100周年 』
2011年10月26日

「永久に残るもの」として、中庭に黒御影石のベンチが寄贈された=真岡女子高校

記念として贈られる藍染めと、デザインした2年生の印南可奈子さん=大田原女子高校

 真岡女子と大田原女子、文星芸大付の三つの高校が今年、創立100周年を迎え、今月から来月にかけて式典を開く。節目にあわせた記念行事も、思い出の桜を植えたり、親子4代にわたって通った家族を表彰したりと、深い思いが込められている。

 真岡女子高の愛称は「桜が丘」。昔から桜が美しくて有名だった。100周年を控えた昨年秋、「昔のように桜を復活させたい」と同窓会やPTAが募金し、校門を入って左手の桜並木に新しく8本の桜を植えた。
 同窓会会長の手塚幸子さん(81)は、約70年前の高等女学校当時、桜吹雪に囲まれて入学式を迎えたのを鮮明に覚えている。しかし、2年生の時、空襲に備えて千人以上が避難できる防空壕(・・ごう)が校庭に掘られた。その際、屋根などの材料として桜の木も切られたという。当時で130本近くあったというソメイヨシノの木は、伐採や枯死で数を減らしてしまった。
 さらに今年5月には、「永久に残るもの」として学校の中庭に黒御影石のベンチを二つ設置した。生徒がデザインした桜の絵が彫られている。手塚さんは「学校で学ぶ後輩たちがずっと使い続けてほしい」と願いを込める。
 同校の100周年の式典は28日。震災の影響で体育館が使えないため、約15キロ離れた芳賀町民会館で行う。

 大田原女子高は、県北地域で唯一の女子高。曽祖母、祖母、母、娘と代々にわたり、同校を巣立った人も少なくない。在校生の中でも4代目が2人、3代目は29人いるという。
 同校は100周年に際し、その31家族を「母校の発展と伝統の継承に寄与された」として表彰する。記念品には、黒羽地区で江戸時代から続く老舗「紺屋」の藍染めが贈られる。
 デザインは在校生から公募し、美術部に所属する2年生の印南可奈子さんの作品が選ばれた。女性の横顔を中心に置き、髪飾りには校章にもなっているナデシコの花。その周りに、桜や菊、ボタンなど多くの花を描いた。印南さんは「個性豊かな人が学んでいる学校の特色を、たくさんの花で表現した」と話した。
 11月11日にある記念式典で贈呈される。

文星芸大付属高は、同窓会から42人乗りのバスが寄贈される。
 同校は、商業施設の見学や介護の体験、調理実習などの課外授業の移動でバスを使用しているが、現在の33人乗りのバスだけでは足りず、部活動で使っているバスを借りていた。その部活動でもバス1台では移動が不自由だった。
 そうした後輩たちの不便を知った同窓会が寄贈を決めた。
 学校側は「バスのやりくりがうまくいく」と歓迎し、11月6日の式典で贈呈式をする。(大津正一)
http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000001110260003

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です