マットー井上のこと

少し前の新聞に出ていました。

毎日JPより 
毎日新聞 2011年11月10日 地方版
「会いたい・聞かせて:大田原市議のギター漫談家・井上雅敏さん /栃木」
 
◇震災ストレス解消を--「マットー井上」井上雅敏さん(61)
 東日本大震災後、「笑えない。笑わせてほしい」という人が増えたという。そこで「みんなで大笑いして気分壮快、リフレッシュしよう」と、注文に応じてギター片手にコミックソングを歌う“芸人”がいる。ギター漫談家、「マットー井上」こと井上雅敏さん(61)だ。何を隠そう、この人、通算6期目の現役の大田原市議。だが、笑いの重要性をますます実感し、30日の任期満了を機に市議は引退し、地域貢献に専念することを決意した。身の回りの小事をネタにした笑いには、人生の真相ものぞく。【聞き手・柴田光二】

 --そもそもなぜギター漫談を?

 ◆ある日、団塊の世代の「おじさんバンド」がテレビで紹介されていました。おじさんたちは生き生きとして実に楽しそう。くすぐられましたね。「自分も」と。若いころ、友人4人でバンドを結成していたんです。ダンスホールや宴会場で出演して。

 漫談にしたのには、つらいわけがあるんです。親しかった友人が数年の間に5人も自殺してしまった。事業がうまくいかなくなったり、リストラに遭って追い詰められたり。そして、うつ病になった。そんな悩みを抱えていたなんて。気付いてやれなかったのかと、ショックを受けました。悩める人は一人でも救わなくてはと。そんな時、市が始めたお笑い講座を受講して、笑いがストレス解消に効果あることを知りました。ストレス解消の手立てとしてギター漫談を思いついたんです。

 --漫談を始める前に「お笑いヨガ」で準備体操しますね。

 ◆これもテレビで知りました。「空気をいっぱい吸い込んで、両手を掲げて大きな声でワッハッハ」です。最初は作り笑い。でも10分、15分と続けているうちに本物の笑いになってくる。そうして準備ができたところでギター漫談です。扱うのは世相、政治、歴史などいろいろです。大物政治家や歴史上の人物のやり手の一面をひねったり、シャンプーの歌、トーガラシの歌、那須山笑音頭など肩の凝らない自作のコミックソングなどを披露しています。笑いと歌でくつろいでもらう。健康維持にはこれが一番ですよ。

 --現在は「那須お笑いクラブ」を結成して活動していますね。

 ◆市のお笑い講座で学んだ仲間たちでつくったんです。飲食店経営、主婦、社会福祉施設の介護職員、牧場経営者、電気工事業……。さまざまな仲間15人が集っています。最近、お呼びがかかることが多くなりイベント会場、福祉施設など月に20回も出前することもあります。「震災後は笑えない。笑わせてほしい」と出前の注文が多くて。これには応えていかなくては。

 今後は家庭を切り盛りしてくれている主婦たちにも楽しんでもらえるようにしたい。主婦たちも集まりやすい午後1時から2時半ぐらいまで、商店街やレストランなどあちこちで笑いの場を提供したい。そして、地域活性化にも貢献していきたい。交通費のみで出前しますのでみんなで大いに笑い、リフレッシュしましょう。

 ◇聞いて一言
 大声で笑ったことなど思い出せない。そうした場面に出合えず、チャンスがなかったと言えば体裁はいいが、根が暗い方だから、笑いは自発的には起こしにくい。両手を掲げて大声でワッハッハとやり、ギター漫談を楽しめば、確かに気分転換になるに違いない。マットー井上さんのギター漫談を聴いて、大いに笑ってみなくては、と思えた。

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 ■人物略歴

 ◇いのうえ・まさとし
 1950年、大田原市出身。父は旧両郷村収入役。フリーターから国会議員秘書まで経験。市議は6期目。49歳から那須大学(現宇都宮共和大那須校)で都市経済学を学んだ。
http://mainichi.jp/area/tochigi/archive/news/2011/11/10/20111110ddlk09040193000c.html

 

 

マットー井上

セミーマノンOFFのときに撮影(再掲)

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