佐野の栗崎鋳工所 キャラブームで人形焼き金型注文急増

産経新聞ニュース
『栗崎鋳工所(佐野)、ゆるキャラブーム受け人形焼き金型注文急増 栃木』

2015.9.9 07:04
 ■少量生産の強み生かす 

 佐野の伝統工芸品「天明(てんみょう)鋳物」の技術を引き継ぐ栗崎鋳工所(佐野市亀井町)に、ゆるキャラブームを受けて全国からたい焼き用などの金型の注文が相次いでいる。台湾の業者など海外からの引き合いもあり、生産に追われている。(川岸等)

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 同社には数年前、大手玩具メーカーからロボットアニメのキャラクターをかたどった人形焼き用の金型の注文があり、この金型を自社ホームページで紹介したところ、全国のたい焼きや人形焼き業者、イベント会社などから問い合わせや注文が入るようになった。ゆるキャラブームの追い風で地元のさのまる、くまモン(熊本県)、ぐんまちゃん(群馬県)のゆるキャラグランプリの歴代1位キャラクターをはじめ、ともなりくん(矢板市)、えび~にゃ(神奈川県海老名市)など県内外から注文が殺到。地域の名所、特産品の金型注文もあり、これまでに約300種類を手掛けた。

 同社は栗崎二夫(つぎお)代表(70)をはじめ家族ら従業員6人で、キャラクターの絵を元に金型用の図面を引き、粘土で型を作り、鋳型を作るまで一貫生産。中小企業独自の多品種少量生産が強みとなり、同様の金型製作を手掛けるのは全国でも3社程度という。キャラクターの特徴を損なわず、焼きやすい形状にするのが難しく、一つの金型製作に約2カ月かかる。

 天明鋳物は鍋釜類の日用品や工芸品の需要などが伸び悩み、鋳造所も減少傾向が続く。一方で、同社には静かなブームとなっているオリジナルベーゴマの注文も舞い込んでいる。栗崎代表は「予想外の商品の注文、反響に驚いている。今後も新たな商品開発に取り組みたい」と話している。

http://www.sankei.com/region/news/150909/rgn1509090019-n1.html

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