宇都宮市が運行していたバス型霊柩車について

現在の斎場である「悠久の丘」使用開始とともに、宇都宮市のバス型霊柩車は役目を終え、廃止されました。

「まちづくりへの提言」昭和60年8月 宇都宮市(宇都宮市立中央図書館所蔵)に記載があったので、転記。

意見(鶴田町の男性より)
バス型霊柩車の運行について。
宇都宮市のバス兼用霊柩車でなく、参列者はバスで、故人のみを霊柩車で輸送して欲しい。

市の返答
宇都宮市の霊柩バス事業について
霊柩車運送事業は、道路運送事業法による物を輸送する貨物運送事業の一種とされており、宇都宮市は昭和28年に免許取得し事業を行っている。

霊柩運送事業は、本来霊柩だけの輸送を目的とし、例外的に霊柩に付き添う人に限り認められている。

したがいまして、参列者をマイクロバスで輸送することは、現行の免許では行えず、新たに旅客運送事業等の免許が必要になるが、この免許の取得はきわめて困難であり、新たな市の財政負担と利用者の負担を伴うことになり、実現は難しいと考えられる。

現状のマイクロバス型の霊柩車採用について。
第一の理由は、運賃等の関係です。
運賃等は、運輸省の認可事項であり、特別車(営業)と普通車に分類して認可されます。
特別車は、大型乗用車等を特別な仕様に改造するため、たいへん高価であり運賃は普通車に比べて約5割ほど高くなります。
普通車に分類されるライトバン型やマイクロバス型は、取得科各は異なるものの、基本的には同一運賃のため、取得科核と運賃の安い普通車を採用しています。
第二の理由は、利用者のニーズの問題です。故人とともに斎場まで行き最後の別れをしたいと願う利用者も多く、マイクロバス型の霊柩車が定着しました。
以上に用に、法的観点、市と利用者の負担ならびに需要などを総合的に判断し、マイクロバス型を採用していますので、ご理解いただきたいと思います。
なお、霊柩を輸送する普通車の導入は、皆様の理解が必要ですので、今後の課題とさせていただきます。

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