地域バス休止 平戸市中南部

『「YOKARO」運行の地域バス休止 平戸市、市が代替輸送』

2014年11月08日(最終更新 2014年11月08日 00時17分)

 平戸市から業務委託を受け市内でコミュニティーバス「ふれあいバス」を運行しているYOKARO(平戸市田平町)は7日、経営悪化に伴い、ふれあいバスを8日から全面運休すると発表した。8日からは市が公用バスなどで代替輸送し、早急に新しい事業者を選定する方針。市は「現在の路線とダイヤを維持し、市民生活に影響が出ないようにしたい」としている。
 市によると、ふれあいバスは市の中部と南部で計10路線を運行し、年約2万4千人が利用している。いずれも赤字を理由に2002年に民間バス会社が撤退した路線。通学や市民病院への通院に使う市民も多く、運行を続けるため、市が年約2千万円でYOKAROに業務委託した。契約期間は昨年4月から2017年3月まで4年間だった。
 同社は、福岡市と九州各地を結ぶ会員制高速バス「YOKAROバス」事業が軌道に乗らず、資金繰りが悪化。会員制高速バス8路線のうち7路線を運休。唯一続ける平戸市と福岡市を結ぶ平戸ルートも、従業員組合に事業譲渡する計画を発表するなど、事業の見直しを進めている。

 同社によると、ふれあいバスは市からの委託費で運賃収入を補っても、燃料費高騰などで年約1千万円の赤字。10月22日に市に相談したところ「事業譲渡は契約違反。譲渡するなら契約を解除したい」と告げられ、運休を決めたという。

 市地域協働課は「突然、運行休止を連絡してきたことは遺憾。11日に説明会を開き、早急に新しい事業者を選びたい」としている。
=2014/11/08付 西日本新聞朝刊=

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/nagasaki/article/125733