2月2日に文化センターにて開催された
「新交通システム講演会」
基調講演が福田富一栃木県知事
パネルディスカッションが
宇都宮市長、東京大学大学院教授、国土交通省大臣官房技術審議官という顔ぶれ。
基調講演
・平成5年から、20年の間LRTについて議論している
・その間道路は、宮環、宇都宮北道路、北関東自動車道が整備されて
・乗換えが必要になるが、LRTとBRT(バス)で役割を分担
バスかLRTかの選択ではなく
クルマとLRT・バスを含めた交通網整備の選択
県南の人からも、県のお金を、LRTに使うなと意見があったが、
道路整備だけだと、益子へ来た観光客が佐野へ行ったりまたは逆のことは、マイカーで来た人でしかできないので、県内宿泊者数が減少している。
交通網整備で、県内への観光客数増加や、周遊する人が増えれば、他地域も恩恵が得られる。
・現状のバスも補助金で維持しているが、時間が合わないなどで利用減が続いている
LRT整備は行政で行うが、運営は軌道運営のノウハウを持つ民間で行い、バス会社はパートナーという構想。
パネルディスカッション
原田
欧州では、クルマの増加によってまちが壊れていくことを50年前に認識して、パークアンドライド等を実施。
クルマと人のセットが街の中心に入り込むと、駐車場のために広大なスペースが必要だが、人だけだとそれほどでもないので、楽しく歩ける街になっている。
日本では、クルマが第一で、どこでも道路と駐車場を求めていて、生活道路もクルマであふれている。
鉄道やバスが赤字ならば、今までは廃止していたが、上下分離方式の採用、生活道路の時速30km制限など、少しずつかわってきている。
これは、欧州より30~40年遅れている。
松井1
いつでもどこでも、だれでも、安価でいける子打つ手段の整備
日本は、重度のクルマ依存症
→中心部の空洞化とともに都市の拡大によって公共設備の整備・維持コストも増大
→年少者と高齢者の移動が不便になった
市長1
交通の整備は、市の魅力を高めて、税収もアップするかも
現状は、公共交通が貧弱なので、大手デベロッパーも、宇都宮市内(宇都宮駅東口広場)へは投資しても無駄と見向きもされない
JR線や東武線は南北なので、東西の基幹路線を整備して、乗り換えれば移動が出来る街を整備。
公共交通を、これからは減らすのではなく、増やしていく方針に。
原田2
富山の例
文化的に魅力のある街づくり
ポートラム
→駐車場がないアパートが増えてきた
セントラム
→移動時の制限がなくなり、昼からビールやワインが飲める用になり、芸術観賞時ではワインを出す場合も。
欧州でLRTの先例として有名なストラスブール
実際にLRTが運行開始するまでは、市長へ対する反対も多かったが、運行開始後は街を楽しめるようになった、中心部が活性化した。
富山を含めて、世界のLRTのほとんどは、昔路面電車があったりして、復活したLRT整備が多いが、宇都宮の場合は完全にゼロからのLRT整備で、日本でも関心は高い。
市長2
LRTができれば、日本や世界のモデル都市になり、知名度も上がる。
工業団地の企業からも、道路や橋の整備はもういいから、軌道系交通機関の整備をという声もある。
宇都宮市の税収入の20%強、従業員やその家族で7万人の市民がいる清原工業団地の工場が、市外へ移転したらどうなるという懸念がある。
最近の企業は、工場の移転は移転先の都市の魅力を重視している傾向に。
芳賀町・市貝町・茂木町も、現状の渋滞に危惧しており、宇都宮市内でLRT整備されれば、真岡鉄道までの延伸整備を引き受ける可能性も。