:「ミヤリー」の毒舌が魅力 

イチゴいちえ:「ミヤリー」の毒舌が魅力 /栃木
毎日新聞 2013年03月09日 地方版

 宇都宮市のマスコットキャラクター「ミヤリー」が人気だ。サツキの冠をかぶった妖精で、全国公募を経て市民投票で決まった。山形県の男性の作品だという。宇都宮の「ミヤ」と「フェアリー(妖精)」をかけた愛称も公募と市民投票で決まった。

 誕生は06年の市制110周年記念だと聞いて「そんなに前からいたのか」と驚いた。そのはずだ。最初の年こそイベントで多忙だったが、翌年からの登場は年数回に激減。存在感は薄れていったという。

 再ブレークの陰には仕掛けがあった。10年のイベント「県内ゆるキャラ人気投票」で1位を獲得したことに目を付けた佐藤栄一市長が11年、「特別PR担当」との肩書を進呈。「可愛い顔して上から目線」といったキャラ設定ができた。ブログ「ミヤリー日記」も始め、ゆるキャラ同士が集まるイベントでは「おじいちゃん(茨城県のハッスル黄門)と動物ばっかり」など、言いたい放題のコメントが人気を上げた。

 「ミヤリーズ」という市職員のミヤリー好きの有志の集まりがある。20〜50代の男女約10人が、緑のチームジャージーを着てイベントの手伝いをしたり、アイデアを出し合ったりしている。先月の栃木面で掲載した「ミヤリーの和菓子」を発案した石川瑠梨さんもメンバーの一人。行きつけのカフェを経営する和菓子職人に相談し、話が進んだという。

 石川さんによると、ミヤリーの話をしている時のメンバーの熱さにはいつも驚かされるのだという。和菓子も「毒舌キャラを生かした色づかいで」「ファンにとってたまらないと思えるようにしたい」などと意見が出すぎて、石川さんも「収拾がつかなくなるほどだった」と苦笑い。

 3日のひな祭りイベントに合わせ、オリオン通りで200セットを用意したが、販売前には30人以上もの行列ができ、販売を始めると40分ほどで完売したそう。

 もっと活躍して宇都宮の良さを広げてほしい−−なんて当たり障りのないことを書くと毒舌家にどう返されるか。そんな想像をさせる工夫が仕掛けられているのが魅力なのかもしれない。【中津成美】

http://mainichi.jp/area/tochigi/news/20130309ddlk09070182000c.html

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