【報道】農産物の規制値見直しを要望 自殺者も

時事ドットコムより
『農産物の暫定規制値見直しを=蓮舫氏に要望-8都県知事』
 福島、茨城両県など8都県の知事は28日、東京電力福島第1原発事故を受け政府が指示した農産物出荷制限などの根拠となる暫定規制値の見直しを求め、蓮舫消費者担当相に緊急要望書を提出した。要望書提出後、取材に応じた橋本昌茨城県知事によると、蓮舫氏は「食品安全委員会の中で結論を出したい」と答えた。
 要望書は「国の指示で出荷自粛を求められた農家は大きな被害を受けている」と指摘。その上で、暫定規制値は国際的にも非常に厳しいとして、食品安全委員会が健康影響評価を早急に実施し、見直すよう求めている。
 記者団に対し、各知事は「県単位ではなく地域を細かくして対処すべきだ」(石原慎太郎東京都知事)、「市場に流通している農産物は安全と政府は広報してほしい」(福田富一栃木県知事)などと述べた。知事らはこの後、首相官邸で枝野幸男官房長官にも要望書を提出した。(2011/03/28-19:03)
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa_date1&k=2011032800741

猪瀬直樹東京都副知事のブログにより詳細な内容がアップされています。
http://www.inosenaoki.com/blog/2011/03/post-c6a4.html

出荷停止により、生産農家が自殺した。
時事ドットコムより
『鹿野農水相、農家への仮払い検討=共産・大門氏「出荷停止で自殺者」』
 鹿野道彦農林水産相は28日午後の参院予算委員会で、福島第1原発事故で被害を受けた農家らの救済について「現金収入が途絶えている実態にも配慮した支援の仕組みを考えている。仮払いのような仕組みも検討している」と述べ、早急に取り組む考えを強調した。共産党の大門実紀史氏が、「自殺者が出た」として、対策を講じるよう求めたのに答えた。
 同党や大門氏によると、自殺したのは福島県須賀川市のキャベツ農家の64歳の男性で、「23日にキャベツなどの葉物類が出荷停止になったとの知らせを受け、24日朝に自ら命を絶たれた」という。(2011/03/28-18:24)
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa_date1&k=2011032800775

asahi.comより
『福島の野菜農家が自殺 摂取制限指示に「もうだめだ」』
2011年3月29日5時30分
畑には自殺した男性が作ったキャベツが並んでいた=福島県須賀川市、西堀写す
 福島県須賀川市で24日朝、野菜農家の男性(64)が自宅の敷地内で首をつり、自ら命を絶った。福島第一原発の事故の影響で、政府が一部の福島県産野菜について「摂取制限」の指示を出した翌日だった。震災の被害に落胆しながらも、育てたキャベツの出荷に意欲をみせていたという男性。遺族は「原発に殺された」と悔しさを募らせる。

 自宅は地震で母屋や納屋が壊れた。ただ、畑の約7500株のキャベツは無事で、試食も済ませ、収穫直前だった。遺族によると、男性は21日にホウレンソウなどの出荷停止措置がとられた後も「様子をみてキャベツは少しずつでも出荷しないと」と話し、納屋の修理などに取り組んでいた。

 23日にキャベツの摂取制限指示が出ると、男性はむせるようなしぐさを繰り返した。「福島の野菜はもうだめだ」。男性の次男(35)は、男性のそんなつぶやきを覚えている。「今まで精魂込めて積み上げてきたものを失ったような気持ちになったのだろう」

 男性は30年以上前から有機栽培にこだわり、自作の腐葉土などで土壌改良を重ねてきた。キャベツは10年近くかけて種のまき方などを工夫し、この地域では育てられなかった高品質の種類の生産にも成功。農協でも人気が高く、地元の小学校の給食に使うキャベツも一手に引き受けていた。「子どもたちが食べるものなのだから、気をつけて作らないと」。そう言って、安全な野菜づくりを誇りにしていたという。

 遺書はなかったが、作業日誌は23日までつけてあった。長女(41)は「こんな状態がいつまで続くのか。これからどうなるのか。農家はみんな不安に思っている。もう父のような犠牲者を出さないでほしい」と訴える。(西堀岳路)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103280468.html

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