ツイッター上でみたもの。
アカウント:team_nakagawa
名称:東大病院放射線治療チーム
東海村の臨界事故では2人の作業者が死亡されましたが、今回の福島第一原発の事故とはちがいますので、誤解なきようお願いします。
訂正+削除:100ミリシーベルト(=10万マイクロシーベルト以下)の被ばくになると、症状もなければ、検査でも異常値は見られません。いわゆる「ただちに健康に影響のあるレベルではない」被ばくとなります。
原発事故現場で作業している人たちの被ばくの限度が、100ミリから250ミリに引き上げられましたが、検査でも異常(白血球減少)が出ないぎりぎりの線量に設定されたことになります。
臨界被ばく事故の発生は、1999年9月30日でした。ごめんなさい。
実際には、全身の被ばくでも、1シーベルト以下の線量では、ほとんど症状は現れません。それでも0.25シーベルト(250ミリ=25万マイクロ)を超えると、検査での数値に白血球の減少が出てきます。
作業員には、白血球のゼロレベルまでの低下や激しい血便、皮膚障害などが起こりました。大量の放射線によって、骨髄、腸管、皮膚など「再生系組織」の「幹細胞」および関連細胞がダメージを受けたからで、抗がん剤や放射線治療の副作用が起こるメカニズムとおよそ同じです。
被ばくした作業員2名は東大病院で死亡し、私もその治療に当たりました。2人の被ばく量は、およそ1万8000ミリと8000ミリと推定されています。(正確な数字はだれにも分かりません)
1989年、茨城県の東海村で「臨界事故」が起こりました。「臨界」とは、核分裂反応が連鎖的に起こるもので、ずさんな作業によって、工場の一角に突然、“裸の原子炉”が出現することになったのです。
極端なケースですが、全身に4シーベルト(4000ミリ、400万マイクロ)の被ばくが起こると、2ヶ月後に半分の確率で人間は死亡します。(無治療の場合)もちろん、このような“超大線量”の被ばくは例外中の例外ですが、日本でも、12年前に起こっています。
そもそも、放射線被ばくで、私たちの身体にどんな影響が出るのでしょうか。そのメカニズムはいったい何なのでしょうか? このあたりを整理したいと思います。
その結果、間違いなくI-131が検出されました。ちなみに、I-132は検出されませんでした。蒸発量に依存しますが、煮沸で I-131は濃縮される結果となりました。水道水の煮沸はやめて頂きたいと思います。
今朝、自宅で、5分程、水道水を流してからペットボトルに採水。さらに鍋に水道水を入れて、1分、5分と煮沸。自然にさまして、それぞれ、別のペットボトルに封入。これを研究所に持って行き、Ge半導体検出装置で測定。
煮沸による水道水のヨウ素の濃度変化を検証する”実験”は、放射線医学総合研究所の環境放射線能の某専門家にお願いしました。どんな風に測定して頂いたかをお知らせします。
昨日水道水を飲んでしまったと心配される方がおられるかもしれませんが、数回程度では、乳幼児、成人ともに、全く問題のないレベルです。また、この程度なら水道水を煮沸してもしなくても、全く健康に害はありません。
胎児と乳児でも、少なくとも10ミリシーベルト(累積)以上の被ばくがないと、身体的な影響が生じないことが知られています。乳児の場合、粉ミルクなどで、一日1ℓ飲むとすると、約1年で、やっと10ミリシーベルトに達する計算になります。
「公衆被ばく」の限度が100ミリシーベルト(累積)です。つまり、210Bq/L(1リットルあたり210ベクレル)のヨウ素が含まれる水道水は、「公衆被ばく」限度の1/100程度ですから、問題のないレベルであることが分かると思います。
もし210Bq/Lが長期間続くと仮定し、成人でがこの水を毎日1リットル飲むとすると、約1年間飲み続けた場合に1ミリシーベルトに達します。本来は、ヨウ素は「崩壊」によってどんどん減っていくので、実際はもっと少ない被ばく量になります。
このため、東京都は、23区と武蔵野市、町田市、多摩市、稲城市、三鷹市の都民に対して、乳児に限って水道水の摂取を控えるよう呼びかけています。ただし、乳幼児以外は、他に水が確保できなければ、飲んでも差し支えないとしています。これを検証します。
原子力安全委員会が定めた飲食物摂取制限に関する指標値は、300Bq/Lとなっており、210Bq/Lは基準内です。ただし、食品衛生法に基づく乳児の飲用に関する暫定的な指標値の100Bq/Lを超えてしまっています。
昨日、東京都葛飾区金町にある都の浄水場の水から210Bq/L(1リットルあたり210ベクレル)の放射性ヨウ素131が検出されました。水道水中の放射性ヨウ素濃度の上昇は、空気中のヨウ素が昨日の雨と共に江戸川などの河川に流れ込んだことによると考えられます。
なお、家庭用の浄水器の効果も、ほとんどないと言えるでしょう。水をペットボトルなどで取り置きし、 放射線性ヨウ素の半減を待つくらいして手はないと思います。
ヨウ素131の放射能は8日で半分、16日で4分の1になります。日持ちが良いもの、流通や加工で食卓に届くまで時間を要するものに関しては、健康面に害を与えません。ただし、寿命の長い放射性セシウムは残っています。放射性セシウムの含有量が発表され、それが規制値以下であることが大事です。
ただし、少なくとも10~20万マイクロシーベルト(累積)以上の放射線被ばくがないと、これらの影響は生じないことが知られています。また、受胎(妊娠)前に被ばくしても、それが原因となって、胎児・子供に影響が出た、ということは報告されていません。
妊娠中、「器官形成期」と呼ばれる妊娠初期の2か月間がとくに放射線の影響を受けやすいのです。また、妊娠2か月以降の「胎児期初期」も比較的影響を受けやすいとされています。放射線が胎児に及ぼす影響には、奇形、胎児の致死、成長の遅延などがあります。
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参考
極楽さんのブログにて紹介されていたブログ
「東電のカネに汚染した東大に騙されるな!」
http://www.insightnow.jp/article/6430